差金決済取引の仕組み

近年では、インターネットなどを利用しスマートフォンを使って簡単に行えるネット投資取引が人気になっていますが、こうしたネットでの投資取引にも、差金決済取引が多く利用されています。

差金決済取引とは、売買市場などにある株券や債券、通貨、商品といったもの取引を利用し、原資産と呼ばれるこうしたものの実物の取引を行わずに、その売買取引を行なってそこから生まれる利益や損失といった差金だけを求める形の投資取引になります。

本来の市場取引であれば、例えば商品などを購入して手元にし、その商品の取引価格が取り扱いの市場相場で上昇したところで売ってて手放して、その差額を利益として得ることになります。

決済取引の場合は、この間の商品の受け取りと受け渡しを行わずに、金銭のやり取りのみで取引を行い、そこから生まれる差金だけを求めていく取引の方法になるのです。

例えば、100万円の資金を持って1ドル100円の相場で1万ドルを買い、為替相場のレート変動で1ドル110円になった時に1万ドルを売れば、110万円が手に入ることになり、差し引きである100万円を手に入れる事ができます。

この際に元々の資金である100万円と取引後の100万円は同じものになりますので、この時に実際の通貨のやり取りを行わずに省略をし、差し引きの10万円だけを求める取引のことが差金決済になります。

もちろん、こうした実体を持たない取引が行われることは、市場経済にとってはその信用を揺るがすことになりますので、こうした取引をわたしたち投資家が行う場合には、投資取引の窓口となっている証券会社や取引業者に証拠金と呼ばれる担保になる資金を預けることになります。

この資金を預かっている証券会社などは、万が一の場合にはこの証拠金を手にすることを前提として、投資家に対して投資銘柄を貸し付けることをし、投資家はこうした貸し付けられた投資銘柄を利用して取引を行い、そこから出た利益を得る、または損失を支払うということを行なっていくのです。

こうした差金決済取引は、海外の通貨を売買取引するFXでの投資や、株式投資での信用取引などに使われており、例えばFXではFXを取り扱う取引業者に対して証拠金を預けることにより、その取引業者が用意している通貨であればどんなものでも利用して投資取引を行う事ができることになります。

日本での取引だからといって日本の円とアメリカの米ドル、日本の円とユーロ地域のユーロといった円の絡んだ取引だけではなく、米ドルとユーロ、また全く違った、たとえば南アフリカの南アフリカランドやトルコのトルコリラなど、わたしたちが普段の生活であまり見聞きしない通貨であっても、投資取引が行えるのです。